屋号・電話排除・LP1枚・架空サンプル。駆け出しが信頼を積む4手
外部の、しかも初の有償案件を取りにいく段階で、いちばん厚い壁は信頼。 法人ならまだしも、個人事業主で実績ゼロだと、先方からすれば「この人に任せて大丈夫?」がデフォルト。
その壁を、お金をほぼかけずに低くする方法を考えた。 AIに壁打ちしながら出てきた4つの判断を残しておく。
1. 屋号を決めた
開業届の屋号欄は空欄で出していた。 別になくても困らないと思っていた。
でも先方からすると、署名が個人名だけのメールと、屋号と肩書きが入ったメールでは、一瞬の印象が違う。
法的には屋号は届出不要。名乗ればその日から使える。 税務署への変更届はあとで出せばいい。
「やづるデジタル相談所」に決めた。 事務所だと古臭いし、デジタルだけだと口頭で聞き取りにくい。 相談所は敷居が低く、HP改修もDXコンサル(事業のIT化全般の相談)も包めるサイズ感。
成約率に効くかどうかは測れない。 でもコストはゼロ。デメリットがないから決めた。
2. 電話を最初から排除する設計にした
私は本業がフルタイム会社員なので、平日の日中は電話に出られない。 それ以前に、電話と対面コミュニケーションが苦手。 続けるとストレスで事業ごと撤退する未来が見える。
ふつうに考えると、「電話で連絡できる業者」のほうが顧客の母数は広い。 電話排除は、自分から見込み客を絞る行為。 でも続けられないなら意味がない。
そこでHPに「お電話でのご対応はしておりません。メールにてご連絡ください」と書くことにした。 電話番号は載せない。
弱みを隠すと、いつかボロが出る。 弱みを設計に組み込むと、合う相手だけが残る。 合わない相手は最初から弾けるので、双方の時間が減らない。
四方善(先方・顧客・世間・私の全員にとって良い)の観点でも、これは筋が通っている。
3. 事業HPはLP1枚で足りる
事業HP(屋号のサイト)の役割は何か、を最初に決めた。
- 営業メールの末尾に貼って、信頼補強
- 受注後に紹介してもらう時の「ここを見てください」用
検索流入は期待しない。新規ドメインで検索順位を取るのは長期戦。 であれば、複数ページ構成のフルサイトは過剰。 1ページ縦長のLP(読み切り型ページ)で十分。
LPに載せるのは7点だけ。
- 顔写真+一言プロフィール(個人事業は「人」で選ばれる)
- サービス内容
- 料金目安
- 進め方の流れ(メール完結を明記)
- 制作事例
- 問い合わせフォーム
- 屋号・代表名・住所のフッター
これ以外は、信頼補強の役には立たない。 盛るほど怪しく見える。
4. 制作事例は架空サンプルで埋める
実績ゼロの駆け出しに、制作事例という穴は必ず空く。 ここをどう埋めるか。
選択肢は3つあった。
- 既存案件を許可なく載せる → 先方に無断はNG。論外
- 「準備中」と書く → むしろ「何もない人」と見せてしまう
- 架空事業者で1件作って「※架空のサンプルです」と明記する ← これにした
架空サンプルは嘘ではない。 明記してあれば、見る側は「実績ではなく実力サンプル」として受け取る。 受注・納品が出たら、許諾を取って本物の実績に差し替える。それまでの繋ぎ。
業種は、ターゲット顧客に近いほうが説得力が出る。 私の場合は士業・地場の老舗を狙っているので、架空の司法書士事務所で作る予定。
学び
実績ゼロを実績ありに見せる方法は存在しない。それは嘘になる。 でも「実績ゼロでも信頼してもらえる構造」を先に組むことはできる。
屋号で名乗りを整え、電話排除で合わない相手を弾き、LP1枚で過剰な投資を避け、架空サンプルで穴を埋める。
弱みは、隠すより設計に組み込む。