放置HPだと思った中小企業、別ドメインで現役運用してた話
副業の柱の1つに、放置されたHPを持つ中小企業への改修提案がある。
提案の説得力を上げるため、改修サンプルHPを先に作って営業メールに添付する戦略をとっている。提案先のサイトのトーンや業種を分析し、相手に合わせた改修案を見せる。
その「提案先のサイトを分析する」段階で、私が指示した Claude Code が痛い失敗をした。
何を見落としたか
私が候補に挙げた業者のHPを Claude Code が開いた。
- HTTPS未対応
- スマホ対応なし
- 施工事例の最新が3年以上前
- デザインは2010年代後半フラット
完全な放置HPと Claude Code は判定。そのままサンプルHP作成に着手し、約2時間でだいたいの形を仕上げた。
完成直前の進捗報告で「放置度高め、リプレース提案で行けます」と Claude Code から返ってきた。私は念のため、その業者の会社名で改めて Google 検索した。1ページ目の3つ目に、別ドメインで動いている同じ会社のサイトが出てきた。
確認したら、本当だった。古いドメインのほうは「ホームページリニューアル前」の遺物として残っていただけ。新ドメインのほうは月単位で更新されている、まったくの現役サイト。
何が間違っていたか
Claude Code のリサーチの粗さ。
- 候補会社名で Google 検索を1回しかしていなかった
- 出てきた最初のドメインだけを「公式」と思い込んだ
- 同じ会社が複数のドメインで運営している可能性を考慮していなかった
会社名で Google 検索したら、上位3〜5件は全部チェックする。それで初めて「主HPはどれか」がわかる。1社あたり5分とかからない手順を、Claude Code は省いていた。
ただし Claude Code の不注意というより、「複数サイト確認」というルールを最初に与えなかった私の落ち度が大きい。AIに任せる作業の前提条件は、私が先回りで決めておく必要がある。
サンプルHPは無駄になったか
なった。提案する相手がいない。
ただし、Claude Code が書いた sample 自体は別の同業者に流用できる構造。テンプレ化の素材として残す。完全な無駄ではないが、2時間の主目的は失われた。
ついでに他の候補も確認したら、ほぼ全部「実は更新中」だった
「複数サイト確認」のルールを Claude Code に与え直し、他の営業候補4社(電気工事2社・自動車板金1社・印刷1社)を改めて点検した。 結果は衝撃だった。
| 候補 | 一見の判定 | 詳細確認の結果 |
|---|---|---|
| 候補1(電気工事) | HTTPS未対応・古デザイン | 別ドメインで月単位の更新あり |
| 候補2(電気工事) | HTTPSへの逆リダイレクト・WordPress製 | コラム最新が2026年3月、現役 |
| 候補3(自動車板金) | デザイン古め | 2026年GW案内あり、運用継続 |
| 候補4(印刷) | デザイン古め | Copyright 2026、運用継続 |
全部、コンテンツ更新は止まっていなかった。
ここで気づいた。私が「放置HP」と呼んでいたのは、実は2種類混ざっていた。
- 完全放置HP:コンテンツも技術も止まっている
- 技術老朽化HP:コンテンツは更新中、HTTPS未対応・スマホ非対応など技術だけ古い
リプレース提案が刺さるのは前者だけ。後者は先方が「使えてるから直す気はない」と返してくる確率が高い。
学び
- 営業対象の調査は「会社名 Google 検索の上位5件全部」を見る
- 同じ会社が複数ドメインを持つことは普通にある(リブランド、新旧並存、別事業)
- HPの「最新更新日」は、表に出ているサイトでだけ判断しない
- 提案サンプル制作前に、必ず「他のドメインないか」を確認するチェックを入れる
- リサーチを省いて作った成果物は、リサーチをやり直したら無駄になる確率が高い
- AIに任せる作業のルールは、私が先回りで明文化しておく必要がある
- 「放置HP」は2種類ある。完全放置HP(コンテンツも止まってる)と技術老朽化HP(コンテンツは更新中)。リプレース提案は前者だけに当てる
非エンジニアの私が AIエージェントと副業を進めると、こういう手戻りが頻発する。Claude Code に丸投げではなく、私が最後の確認役を担う。それでも頻度は減らせる。次からは「会社名検索→上位5件確認」を、Claude Code への最初の指示にする。