DAY 5:素人が半日でLINEスタンプを審査申請するまでの全工程


ブログを作った勢いで、LINEスタンプもClaudeCodeで試し切り制作。 AIで犬の絵を24種出させて、画像を整えて、LINE Creators Market で審査申請するまでを半日で通した。

やり方は全部残しておく。同じことをやってみたい人のための備忘録。

今日の数字

項目
作成スタンプ24種
メイン画像1枚(240×240)
タブ画像1枚(96×74)
合計ファイル26
販売価格120円(最安)
作業時間約半日
使ったAIGemini 2.5 Flash Image(Nano Banana)
使ったAIプランGoogle AI Plus
使った画像編集Photopea(ブラウザ無料)
審査待ち期間(予定)1〜2週間

1. プロンプトで24枚まとめて描かせる

1枚ずつ作ると毎回キャラが別人になる。 なので、1枚の大画像に24種まとめて描かせる方針にした。

最終的にハマったプロンプトはこれ。

日本のZ世代向けの、ダウンロード数トップを狙えるトレンド作風の、
へたうまな手描きタッチのLINEスタンプを24個作って。

【絶対条件】
・ウォーターマーク、ロゴ、ブランド名、「○○Club」等のクレジット表記、
 サイン、URLなど、装飾テキスト類は一切入れない
・背景は完全な透明(PNG Alphaチャンネルで完全透過、#00000000)。
 グレーや白の塗り背景は禁止
・各スタンプは縦横比 縦320:横370 (LINE公式スタンプ規格)
・4列×6行で均等配置、各スタンプ同士の間隔は100px以上あけて
 隣接スタンプの絵や線が絶対にくっつかないこと
・各スタンプは単独で白い die-cut(縁取り)で囲まれた独立図形にする
・添付のキャラクター(犬)をベースに、感情・シチュエーション違いの24バリエーション

1回目のプロンプトは「ざっくりしたお願い」だったので、ウォーターマークが勝手に入ったり背景がチェッカー柄で描かれたりと修正が多かった。 2回目で禁止事項をこまかく指定した結果、ほぼ修正なしで使える出力が出た。

プチまとめ:AIへの指示は禁止事項まで細かく書く。指示が曖昧だと「それっぽい演出」を勝手に足されて後工程が増える。


2. コミッションしたキャラの権利確認(最重要)

今回のスタンプは、元になる犬のイラストをSNSの友人に有償で描いてもらった。

お金を払って描いてもらっても、日本の著作権法では原則、著作権は描いた本人に残る。

代金を払って得たのは「使用権の一部」だけ。 そのまま商用販売したり、AIで派生を作ったりすると、翻案権などの問題が出る。

対処以下4点を書面で確認する(LINEやメール等、テキストで残る形)。

  1. 商用利用(販売して収益を得ること)
  2. 翻案・派生作成(AIで表情を変えて展開すること)
  3. 第三者への販売(LINEユーザー=不特定多数に売ること)
  4. クレジット表示の要否

3. AIの商用利用、プラン確認

Nano Banana(Gemini 2.5 Flash Image)は、2025年10月から商用利用OKが公式で明記されている。 ただし**「Google AI Plus」(個人向け)だと著作権補償はない**。 本格的な補償が付くのはWorkspace版やVertex AI(法人向け)。

今回の試し切りレベルなら個人プランで十分と判断して進めた。

プチまとめ:AI生成の商用可否と補償の範囲はプランで違う。本格展開する前に必ず確認。


4. 原画から24枚に切り出す

ここはClaudeCodeにPythonスクリプトを書かせて自動化。

処理内容は3段階。

  1. 擬似透明(チェッカー柄)を本物の透過に変換:AIは「透過背景」と指示しても実際には灰色のチェッカーを描いてくる場合がある。それを透過に置き換える
  2. 24マスに自動分割:行と列のギャップを検出して切り出し
  3. 各スタンプをLINE規格(370×320)に整形:余白を加えて中央寄せ

切り出しで何度もハマった。

  • グレー背景と犬の耳の色が被って、耳まで透明化される
  • スタンプ同士が接している部分を誤って繋げて切り出す
  • 原画にAIが勝手に加えた装飾(✦スパークル)が混入する

全部解決するのに、スクリプトを10回以上書き直した。

プチまとめ:AI出力の自動処理は「きれいに揃っている前提」が崩れる。例外処理を想定しておく。


5. 手直しはPhotopeaでやる

最終的な細部の手直しは、ブラウザで動く無料ツール Photopea を使った。

https://www.photopea.com/

  • インストール不要
  • 透過PNG対応
  • Photoshopに近い操作感
  • 広告を10秒見れば「被写体選択」などのAI機能も使える(月額€1で広告なしも可)

今回やった操作:

  • スポイトで正解の色を拾う(Iキー)
  • バケツで1クリック塗り直し(Shift+Gでバケツ選択)
  • マジックワンドで類似色を一括選択(Wキー)→ Delete で透明化

プチまとめ:Photoshopを買う前にPhotopeaで十分。1枚あたり5〜10分で直せる。


6. LINE Creators Market に登録して申請

https://creator.line.me/ja/

  1. LINE アカウントでログイン
  2. クリエイター情報を登録(メアドだけ注意。iCloud・me・macドメインは届かない報告あり。Gmail推奨)
  3. 新規登録 →「スタンプ」選択
  4. タイトル・説明文・コピーライト・価格を入力
  5. 24枚 + メイン画像 + タブ画像をアップロード
  6. AI使用の申告(「AIを使用しています」にチェック)
  7. タグを15個設定
  8. プレビュー確認 →「リクエスト」で審査申請

スタンプ情報(今回の設定)

  • タイトル:ゆるかわ犬の毎日スタンプ
  • タイトル英語:Cozy Dog Daily Stickers(「Fluffy Dog Daily Stickers」は既存で被って登録不可だったので変更)
  • 価格:120円(最安)
  • LINEスタンプ プレミアム:参加

プチまとめ:タイトルは被ると登録できない。第2、第3候補まで用意しておく。


7. タブ画像はメインと別のを選ぶ

メイン画像(商品ページに表示)とタブ画像(トーク選択画面のアイコン)は、役割が違う。

  • メイン画像:華やかで購入訴求力のある顔(ハート目の「すき」を採用)
  • タブ画像:シンプルで識別しやすい顔(笑顔の「あざす」を採用)

あえて別の表情を使うのがセオリー。同じだと単調で、別々だと視覚的な幅が出る。

プチまとめ:メインは広告、タブは目印。役割が違うから分けて考える。


今日のまとめ

・半日でLINEスタンプを審査申請まで持っていけた。 素人でもAI+スクリプト+画像編集の3段構えでここまで来れるから。

・キャラの著作権確認は、作業に入る前に絶対やる。 商用・派生・再販の許可を書面で取らないと、後で全部無駄になる可能性があるから。

・AI出力は必ず後処理する前提で動く。 ウォーターマーク・ノイズ・意図しない装飾は必ず入る、完璧を期待しないほうが早いから。

・画像編集は無料のPhotopeaで十分。 透過PNGの切り貼り、色変更、ノイズ除去まで、ブラウザでできるから。

・メインとタブは別の画像にする。 役割が違うから、同じにしない方が訴求力が上がるから。